生前退位とはどんな意味?年号はどうなる!?天皇陛下と皇室典範問題!

シェアする

FireShot Capture 17 - 20160713204407.jpg (640×426)_ - http___cdn-ak.f.st-hatena.com_imag

Answerです。

7月13日、天皇陛下に「生前退位」の意思があることが報じられました。

さて、この「生前退位」というのはどういうことなんでしょうか?また、これによって年号は今の「平成」から変わってしまうんでしょうか?そもそも、今の日本で天皇の生前退位は可能なんでしょうか?

このへんを書いていこうと思います。

なお、内容上法律の話がかなり多くなります。なんとかわかりやすく説明しようと思いますので、よろしくお願いします。

スポンサードリンク

陛下が生前退位を決意されるまで

最初に、「生前退位」という言葉の説明から。

まず「退位」とは、辞書には、

君主がその地位を手放すこと。

とあります。「生前退位」とは、この退位を生きているうちに行う、ということです。

つまり、「天皇陛下が生前退位される」ということは、「今のご存命の間に、陛下が天皇でなくなる」ということになります。また、陛下によって手放された天皇の位は、皇太子殿下に移ることになります。

ではどのような理由で、陛下は退位、すなわち皇太子殿下への譲位を決意されたのでしょうか?

この「生前退位」を最初に報じたNHKの解説によると、次のようなお考えからのようです。

82歳の誕生日を前に、記者会見で、「年齢というものを感じることも多くなっている」と述べられた天皇陛下。「天皇の務めを十分に果たせる者が天皇の位にあるべきだ」と考えられ、「務めが果たせなくなれば、譲位すべきだ」というお気持ちだということです。今後、年を重ね、ご自身の考える天皇としてのあるべき姿が体現できなくなる前に天皇の位を次の世代に譲られたいということだと思います。天皇陛下がこうした考えを示されたのは、5年ほど前のことで、以来、この考えを一貫して示されてきたということです。

陛下ももう82歳とご高齢です。さらに前立腺がんや狭心症の手術を受けられていて、若い頃に比べるとかなり弱ってきておられることは間違いないでしょう。陛下は当分現在のペースで公務をされるとのことですが、これもいつまで続けられるかわかりません。

近年日本以外の国でこの「生前退位」が行われた例としては、2013年のバチカンのベネディクト16世の例があります。いわゆる「ローマ法王」で、今のフランシスコの前の代になります。

ただ、ベネディクト16世の場合は体調だけでなく、法王庁のスキャンダルの対応で相当心労があったということで、その手の話が表立っていない日本の宮内庁と同列に語るのは正しくないように思います。

陛下が退位されたら、年号はどうなる?

現在日本の年号は「元号法」という法律で定められています。この元号法の本則第2項によると、

元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める。

となっています。

仮に生前退位が行われたとすれば、この時点で「皇位の継承」が行われたとみなせるので、当然年号は今の「平成」ではなくなるということになります。

年号が変わることで真っ先に影響を受けるのは、おそらくお役所ではないかと思われます。

役所は今も年は西暦ではなく和暦で表すのが普通なので、これを機にシステムの変更を強いられることになります。ソフトウェア業界は「生前退位特需」などというんでしょうかね?

そもそも「生前退位」は可能なのか?

ですがちょっと待った。今の法律で「生前退位」はできるんでしょうか?

スポンサードリンク

天皇や皇室に関するいろいろなことは、基本的には「皇室典範」という法律で定められています。

この皇室典範の第4条は天皇の即位について定められていて、以下のような内容になっています。

天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。

「皇嗣」とは「天皇の跡継ぎ」のことで、これについては、同じく皇室典範の第2条に、

皇位は、左の順序により、皇族に、これを伝える。

一  皇長子

(以下略)

とあります。

これらを要約すると、

皇太子殿下が天皇になるには、現在の天皇陛下が崩御されていなければならない

ということであり、従って、

現在の日本の法律では、天皇は生前退位できない

ということになります。

なので、陛下がこれ以上公務を続けられないという状況になった場合は、次のような法的手続きを踏むことになります。方法は2つあります。

皇室典範を改正する

先ほど説明した皇室典範第4条を、生前退位にも対応した形に改めることになります。

これが本来行われるべき手続きだと思いますが、これには時間がかかります。2年はかかるのではないかと言われています。

政府は皇室典範改正に向けて動き始めたようですが、この手続き中に陛下のお体に「もしも」のことがないとも限りません。単純にはいかないでしょう。

摂政を置く

「摂政」とは、

君主が幼少、女性、病弱、不在などの理由でその任務を行うことができない時、君主に代わってそれを行うこと、またはその役職

を指します。

現在の日本では、日本国憲法の第5条

皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

そして、この条文にもある皇室典範の第16条の2

天皇が、精神若しくは身体の重患又は重大な事故により、国事に関する行為をみずからすることができないときは、皇室会議の議により、摂政を置く。

と、同じく皇室典範の第17条

摂政は、左の順序により、成年に達した皇族が、これに就任する。

一  皇太子又は皇太孫

(以下略)

によって摂政を置くことが認められています。つまり、陛下のお体が公務を続けられない状態になった場合は、皇太子殿下が摂政となり、天皇の名で公務を代行することになります。

摂政による公務の代行は、天皇の退位、つまり皇位の継承を伴いませんので、これだけが行われた場合は、年号が変わることはありません。

日本の摂政は、病弱だった大正天皇の摂政として、当時の皇太子である昭和天皇が公務を代行したのが今のところ最後です。日本国憲法が施行されてからは、一度も摂政が置かれたことがありません。

まとめ

先ほども書きましたが、天皇陛下はご高齢なうえ、けっこう命にかかわるような病気を重ねられています。

なんでも平成になった、つまり陛下が即位されたばかりの頃よりも今の方が公務時間が長く、陛下は精力的にこれらをこなしておられるとか…。今はまったく問題ないですが、こういうことは若い人が行うのがよりふさわしいことは間違いなく、それゆえに陛下も、現行の法律で認められていない生前退位を決意されたのでしょう。

私たち一般国民ができるのは「くれぐれもご無理はなさらずに」と願うことだけです。ただただ陛下のお体に何事も起こらないことを…。

スポンサードリンク
いいねよろしくお願いします!
生前退位とはどんな意味?年号はどうなる!?天皇陛下と皇室典範問題!
この記事をお届けした
Answer Blogの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!

シェアする

フォローする